三匹のおっさん2 正義の味方、ふたたび!! DVD
やはり有川浩の小説ともなれば、いかなる世代であれ、人間の琴線にふれるかのような物語の展開が...。
しかも、軽すぎるわけでもなく、重すぎるわけでもない。
その作品の一つとも言える、2009(平成21)年発売の『三匹のおっさん』(文藝春秋)と、2012(平成24)年発売の『三匹のおっさん ふたたび』(文藝春秋)、何度読んでも面白かった。
もちろん、テレビドラマ化されることになった、前年2014(平成26)年1月中旬より放送のテレビ東京金曜8時のドラマ『三匹のおっさん~正義の味方、見参!!~』も、この年2015(平成27)年4月下旬より同局・同枠での放送の『三匹のおっさん2~正義の味方、ふたたび!!~』も、小説以上の面白さ...。
いずれも、全8話放送ながらも、泣き笑いありの心に染み入る内容による余韻が、未だに続きっぱなしで...。
そんな中でのこと、いわゆる第2シリーズが、6月中旬をもって終了となってから...。
約3ヶ月後の9月上旬に、DVD-BOXとして発売へ...。
定年退職後に、地域の夜回りのために結成された私設自警団「三匹のおっさん。」とは、幼少以来の「三匹の悪ガキ」仲間の良き延長線上の長きにわたる絆。
"キヨ"こと清田清一(北大路欣也)は、腕に覚えありの剣道の達人。
"シゲ"こと立花重雄(泉谷しげる)は、武闘派の柔道の達人。
"ノリ"こと有村則夫(志賀廣太郎)は、機械いじりの無敵の頭脳派。
キヨの孫・祐希(大野拓朗)とノリの娘・早苗(三根梓)の高校生コンビも、手伝うことになっての、毎度の問題の解決ぶり、何度観ても爽快だった。
ただ、第2シリーズは、原作にないオリジナルストーリーの多さあって、殺陣のシーンへの展開がいくらか無理やりな印象の残ったかなあ。
それでも、充分過ぎる面白さだったから、まあいいか。
その第2シリーズには、ストーカー騒動と両親の不仲の狭間の子どもの葛藤。 アニマルボランティアとペットシッターとペット泥棒。 無作法な若者によるゴミ不法投棄騒動と若者と年輩の世代間ギャップ。 市民オーケストラによるチャリティーコンサートの問題。 少子化による商店街の御祭り存続をめぐる問題。 同窓会での再会の人間模様と区長選をめぐる問題。
さすがに核心を突いていた。
個人的なお気に入りは、同局でのアニメ版の放送も後押しすることになった『妖怪ウォッチ』ブームを取り入れた、お化け騒動。
もう一つは、"アイドル戦国時代"の浮き沈みを垣間見ることになる、ご当地アイドルを巻き込んでの詐欺騒動。
いずれも、"三匹のおっさん"によるそれぞれの特技を活かした大立ち回り、漫画やLINEのふきだしのようなテロップ描写によるモノノーグ、前作の第1シリーズ以上に、ますます拍車がかかっていて、最高だった。
そして、毎回のごとく、次は何をもって魅せてくれるのか、という楽しみを予感させるかのような終わり方が...。
本当に嬉しいや。
もしかしたら第3弾? いや単発スペシャルドラマ? による放送も、大いにあり得る???
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