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綾野剛　フォトブック　写真集

2015(平成27)年に入ってからも、まだまだ快進撃は続くものだろうなあ。


5月30日土曜日より公開予定の園子温監督の映画『新宿スワン』での主演・白鳥龍彦。

8月29日土曜日より公開予定の映画『S-最後の警官- THE MOVIE -』での 蘇我伊織。

秋公開予定の映画『ピース オブ ケイク』菅原京志郎。

ますます気になってしまうばかり。


逆に、前年2014(平成26)年までを振り返ってみれば、いわゆる第36回読者が選ぶ講談社広告賞・ベストキャラクター賞や第38回エランドール賞・新人賞の受賞ばかりじゃない。

2013(平成25)年1月より放送のNHK大河ドラマ『八重の桜』とフジテレビ木曜劇場『最高の離婚』、同年4月より放送のTBS日曜劇場『空飛ぶ広報室』で、第22回橋田賞・新人賞。

2014(平成26)年4月中旬より公開の主演映画『そこのみにて光輝く』では、第36回ヨコハマ映画祭 主演男優賞と第69回毎日映画コンクール・主演男優賞と第88回 キネマ旬報ベスト・テン 主演男優賞を受賞するまでになって...。


それらのニュースを耳にする度に、本当に自然体で涼しい表情が、気になってしまうもの。

ありとあらゆる"見えない顔"が...。


改めて振り返ってみたくなった。



綾野剛は、1982(昭和57)年1月26日生まれで岐阜県岐阜市出身。


特技は陸上競技で、岐阜県中学校陸上競技大会では、800m優勝。

岐阜県高等学校陸上競技大会では、準優勝。800m公式最高記録は、1分57秒71。


在学していた関市立関商工高等学校を2000(平成12)年3月に卒業したことを契機として、とにかく東京に出て自身の可能性を広げたい一心から上京して...。

モデルやバンド活動などを経て、「本物志向のマネージメント」がモットーのトライストーン・エンタテイメント(小栗旬、田中圭、若村麻由美、木村文乃が所属)に所属、2003(平成15)年に『仮面ライダー555(ファイズ)』で悪役デビューへ...。


後年にデビュー当時を述懐した本人によれば、下手ゆえに何度もNGを重ねてしまっても、辛抱強く演技に取り組ませ石田秀範監督の存在は大きかったとのこと。

特に、7月23日時点の撮影における23テイク。

これが俳優として生きる道を定めたとのことだから、スゴイや。


同時に所属事務所の方針も後押ししてか、いろいろ揉まれる中で「現場に入って自然とつくり上げてゆく」という姿勢を強くすることになって...。

それが幸いしたということかなあ、あらゆる役回りがまわってくるようになって以来、映画出演や音楽制作が、活動の中心に...。


特に、2009(平成21)年4月中旬、三池崇史監督の映画『クローズZEROⅡ』の、日傘を差して歩くのが好きな戦闘狂の不良高校生・漆原凌を演じた時の、クールながら目がイッちゃってた強烈さが...。

これで、エキセントリックな役回りがハマリ役になってしまったのか、2010(平成22)年4月より放送の日本テレビ水曜ドラマ『mother』では、初共演の尾野真千子演じるシングルマザーと恋仲になり、あの芦田愛菜ちゃん演じるシンングルマザーの娘を、ともに虐待するという衝撃の役回りで...。

続いて、その年の秋放送のNHKドラマ10『セカンドバージン』では、主人公・鈴木京香演じるシングルマザーの自堕落な息子で長髪で両腕タトゥーのチンピラが...。

なかなかのものだった。


そこで人生最大の転換点が...。

2012(平成24)年1月、それまでのトレードマークだった長髪から短髪に一変することとなったのは、NHK BSプレミアムで放送された日中国交化40年記念のドキュメンタリードラマ『開拓者たち』。

口減らしで満州に渡った満蒙開拓移民の一人、主人公・阿部ハツ(満島ひかり)の弟で、開拓民を守りたいために関東軍に志願入隊、理想に反する行為への加担に苦しむ金次を熱演して...。


この熱演が、結果として本格的な躍進への布石となったのか、続いて中旬から下旬までのみの出演ではあるものの、あのNHK朝ドラ『カーネーション』で、ヒロイン・小原糸子演じる尾野真千子と二度目の共演へ...。

そう、あの長崎出身で三味線好きの朴訥な紳士服職人・周防龍一を好演。

糸子と"隠し切れない大人の恋"を静かに繰り広げて全国の茶の間をわしづかみにしてくれて...。

これがきっかけとなり、仕事が多く舞い込むこととなって、ますます脚光を浴びてゆき、誰もが知るところの快進撃へ...。


2012(平成24)年11月27日火曜日と28日水曜日の2日連続で放送されたNHK-BSプレミアムのドキュメンタリー番組『裸にしたい男』、仕事ぶりと私生活のありのまま、改めて鑑賞してみようかなあ。


2013(平成25)年が明けて...。

1月から放送のNHK大河ドラマ『八重の桜』では、徳川将軍家への忠義ゆえ"悲劇の宰相"となってしまう最後の会津藩主・松平容保。

傍ら、尾野真千子と三度目の共演となるフジテレビの木10こと毎週木曜日午後10時のドラマ『最高の離婚』では、博愛主義者すなわち人たらしでマイペースの美術大学の助手・上原諒。

同じ人間が演じているとは思えないくらいの、それぞれの別人ぶりに、かなり魅了されてしまって...。



そして、いよいよ幻冬舎発行の写真集『綾野剛 2009→2013→』発売へ...。


撮影開始は、2009(平成21)年からで、「いつか、たとえば3年後に、同じ本が出せたら」という軽い気持ちで始めた撮影とインタビューによる構成...。

以後3年間の綾野剛のありのままの姿が、8人のカメラマンによる撮影と、12回のインタビューで、描かれることに...。

当のご本人からすれば、かねてから写真撮影が趣味だったこともあって、インタビューでも語っていたように「まあこんなもんでしょ」ってところだろうけど...。

80点以上の写真と、綾野剛自身のスナップ写真に語録。 なかなかのものだった。



その勢いのまま、3月30日土曜日には、新たなる写真集『綾野剛 写真集 胎響』(ワニブックス)を発売。


自身初とも言える本格写真集で、写真家・平間至による撮り下ろし。

母なる大地とひとつの命・魂をテーマに、青森の豊かな自然が舞台。

ある時は和装で、ある時は霧の沼に佇む幻想的な出で立ちで、綾野剛の喜怒哀楽の凝縮されたさまざまな表情が、火、水、草、木、土、空、といった神々しいありのままの自然と共鳴する音色や息吹の聞こえてくるかのような写真に、見事に映し出されているかのようだった。

先の『綾野剛2009→2013→』のようなスナップ写真の良い意味での撮りだめとは違った、初の本格写真集。完成度の高さは一味違うかのようだ。


写真集発売におけるコメントが素晴らしかった。

「決して完成されていない、僕の羞恥心を受け止めていただけたら」



2015(平成27)年時点にて、この時33歳。


まだまだ女性ファンを虜にし続けることになるんだろうなあ。

これからも変わることなく快進撃ぶりの続くことを祈って...。