西原理恵子 佐藤優 本 とりあたま 事変 帝国 JAPAN
5月下旬発売の西原理恵子と佐藤優の共著『とりあたま大学: 世界一ブラックな授業!編』(新潮社)を読み終えた後とあって、勢いのまま、このシリーズの前3冊(いずれも新潮社発行)をまとめ買いして、一気に読破することになって...。
すべては、『週刊新潮』の最終ページに連載されている、「週刊鳥頭ニュース」(人気コラム+マンガ)から。
内容は、一応ニュースねたということになっているも、新潮社から与えられたお題に関して、自由に書いたり、描いたりしているものになっていて...。
2013(平成25)年3月下旬発売の第1弾『とりあたま事変』は、案の定、無頼派まんが家西原理恵子と知の巨人にして前科者の佐藤優といった最凶コンビという触れ込みにふさわしい過激コラム集。当初はさすがにマスコミ報道あって好印象ではなかったものの、『ビックコミック』に連載されていた「憂国のラスプーチン」から、いくらか印象が変わったのかなあ。
さすがに佐藤氏は、外交官、ロシアが専門というだけあって、中々鋭い指摘、興味深い考察が。
例えば、プーチンに対する人物観、オバマは現代のキメイラであるという指摘。 ロシアの基準では、相手が換金することが想定される場合は賄賂、相手が消費する場合はプレゼントになる、という指摘。 ロシアでもトーポリによる花粉症が有るが、マスクは伝染病患者と思われるから出来ないという事実。 ベルルスコーニの放言(バラクはよく日焼けをしている。 毛沢東時代の中国では、赤ん坊は食わなかったが、煮て畑の肥やしにしていた)は、実はヨーロッパ人の本音を現しているという指摘。 なかなかのもの。
西原氏のマンガは、これらとは全くコラボしていないものの、中和剤になっていて(いや、全然なっていない箇所も!!)...。
なかなかの読み応えだった。
2013(平成25)年8月下旬発売の第2弾『とりあたま帝国 右も左も大集合! 編』は、金正恩、石原新党、小沢新党、アベノミクス のようなバリバリの時事ネタから、オセロ中島洗脳騒動、二股交際、果ては高須・西原氏の熟年交際(失礼!!!)まで、軟硬、上下の幅が非常に広かった。
元外務省勤務ということあって、上月豊久の見事な面従腹背ぶりへの皮肉たっぷりの描写、さすがに考えさせられる。
2014(平成26)年7月下旬発売の第3弾『とりあたまJAPAN』は、沢尻エリカに対して2人ともなぜか同情的というか好意的な見方に、つい感心させられることから始まって...。
相変わらず西原氏のマンガに登場する高須さんは、さすがに強烈な個性を発揮。 女子会の件でもなぜか登場、女子会と女医会の勘違いには笑ってしまった。
一方で、佐藤氏による、近年の中国の有様を通しての、国家体制が弱体化すると、食中毒が増加するのではないかと考え、他人事じゃなかった。
これで、今までの分補完できたかのようで、スッキリといったところ。
以後のシリーズ、いつ頃の発売になるのかなあ。
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