杏 東出昌大 祝福 ごちそうさん DVD Blu-ray
このドラマでの流れと同じように、心から祝福したい気持ちは、誰でも同じなんだろうなあ。
2014(平成26)年3月下旬に本放送が、翌月4月下旬には後日談となるスピンオフが、それぞれ終了して...。
たしかに、本放送開始当初は、社会現象となった前作の『あまちゃん』に続く大好評の余韻があったものの、"ジェットコースター"のような展開による1980年代から現代にまつわる小ネタ混じりで散りばめる"笑い"とは真逆で、"ゆるやか"な展開による古き良き日本の琴線に触れるかのような"笑い"の心地良さを、時折魅せてくれて、登場人物の繊細な心情を丹念に描いたゆるやかな展開のドラマとして、素晴らしき流れだった。
あのTBSで放送の、金曜ドラマ『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004年)や、日曜劇場『JIN-仁-』(2009年)と『JIN-仁-完結編』(2011年)と『とんび』(2013年)、などの脚本を手掛けた森下佳子の書き下ろし、かつ初めてのNHKの連続ドラマで、物語の時代設定は大正・昭和期。
両親が切り盛りする大正モダン華やかな東京の洋食屋で美味しいものを目一杯食べて育った、卯野め以子(杏)。
偏屈さの裏に「安全で住みやすい街を作りたい」という真っ直ぐな思いをもって、故郷の大阪で新たな街づくりにかけたい、純和風の旧家育ちの西門悠太郎(東出昌大)。
二人は、ふとした出逢いから恋に落ちて結婚、食い倒れの街・大阪へ...。
嫁ぎ先での相次ぐ難問に直面しながらも、関東・関西の食文化の違いを克服、料理と夫と子どもに愛情を注ぎつつ、戦時下を切り抜けて、力強い母へと成長していく姿が...。
素晴らしかった。
特に、最終回は温かくて泣けてしまった。
め以子のハイカラ洋風料理と、嫁ぎ先である大阪の家庭料理に通じる「"始末"の精神」の料理との違い。 東京と大阪の味の違い。 あらゆる違いを理解する楽しみがある。
そして、何よりも嫁ぎ先の西門家でのこと、一筋縄ではいかない人たちとのあらゆる騒動、ばらばらな家族の心をまごころ込めた料理で得られる幸せ、本当に丁寧に描かれていて...。
以上の温かみある後押しあってか、杏と東出昌大は、2015(平成27)年元日に、東出の出身地の埼玉県内の市役所に婚姻届を提出。
同年10月上旬、東京・港区の愛宕神社にて神前挙式。
この年2016(平成28)年1月中旬、第1子・第2子となる双子の御懐妊の発表。
その後の杏の活動に関しては、当面の間ドラマや映画などの撮影予定はなく、雑誌『Precious』(小学館)の表紙モデルは続けていくとのこと。
予想される出産は、この年の夏の7月か8月あたり。
余談ながら、この年4月からは、め以子を"ちい姉ちゃん"と慕う義妹・希子を演じた高畑充希がヒロインを演じるNHK朝ドラ『とと姉ちゃん』の放送開始。
となれば、NHK BSプレミアムでの月曜日から土曜日までの朝7時15分からの『ごちそうさん』の再放送も、あり得るかもしれない???
あの食いしん坊の東京娘・め以子と偏屈な大阪男・悠太郎の対比と夫婦としての結びつき...。
テーマである「食と命」と「食と愛(愛情)」とともに、改めて鑑賞してみたいなあ。
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