椎名林檎 至上の人生 林檎博'14 年女の逆襲
失礼な例えになってしまうけど、椎名林檎はいつまでも心だけは20代の女性のまま突き進んでいくことに???
良い意味においても、悪い意味においても...。
やはり、あの2014年度NHKサッカー中継のテーマソングとして書き下ろされた、2014(平成26)年6月11日水曜日発売の13枚目のシングル「NIPPON」が、あらゆる意味において余韻の残っているせいなのかもしれない...。
揚げ足をとるかのような物議の醸し出しに見舞われながらも、歌詞や曲調やギターを掻き鳴らす姿は、まさに怒涛のような勢いだった。
世界に誇る"NIPPON"の象徴する和の要素も含んだ過剰な様式美、これからも変わらないんだろうなあ。
2015(平成27)年が明けて...。
椎名林檎が新たに動き出すことに...。
改めて振り返ってみれば、名前を耳にしただけでも、たしかに独特な存在感...。
聞くところによれは、幼児期に受けた先天性食道閉鎖症の手術の後遺症も理由の一つなのかもしれないや、かなりの恥ずかしがり屋ゆえ学校で先生に指されるとすぐ頬が真っ赤になってしまうこととか、自身のバンド活動もドラマーから始まったことにあやかってかビートルズのドラマーだったリンゴ・スターの名前の借用が、芸名のきっかけだったとは...。
その芸名の経緯のみならず、1998(平成10)年5月27日に東芝EMI(当時)からシングル「幸福論」でデビュー以来、摩訶不思議な世界観を醸し出す独特の歌詞と曲調も、変わることなく健在で...。
「好きこそものの上手なれ」の気持ちの拡大が功を奏したんだろうなあ、ジャンルを問わない柔軟さと、ギターやキーボードなどの各種楽器の演奏や作編曲までこなす音楽家としての高度な汎用性は、素晴らしいもので...。
その勢いのまま、2015(平成27)年1月14日水曜日から放送開始の日本テレビ水曜ドラマ『○○妻』の主題歌「至上の人生」が、2月25日水曜日に発売...。
本人曰く、柴咲コウ演じる主人公・ひかりが林檎を手にする姿を思い浮かべながら楽曲を制作したとのこと。
「誰かを愛する時には時間は歪み、我を忘れた果てには本当の自己との邂逅がある」という思いとともに、重いドラマの展開が象徴するかのように、曲調はブルース・ロックを主体としつつも、メロウな流れ...。
まさに独特な歌詞...。
♪お願い 支えていて 何処か 危なっかしくて
怖いのを隠した 熱情が 薄くらい以前とは(?)
プラマイゼロまで お互いが相殺よ
そう自由を覚えて 勝ち取った 孤独
椎名林檎という名、『○○妻』のひかりの大好物、それぞれが象徴するように、林檎は禁断の果実なのかもしれない???
勢いのとどまることのないまま、あの前年2014(平成26)年12月10日土曜日開催の大阪城ホール公演の模様が完全収録の『(生)林檎博'14 -年女の逆襲-』のDVD/Blu-rayが、3月18日水曜日に発売へ...。
いわゆる"林檎博"を冠した祝祭的大型ライブは、2008(平成20)年にデビュー10周年を記念し開催されて以来のこと。
自身で実際に観に行った椎名林檎のライブは、これが初めて。
「年女の逆襲、大阪冬の陣へようこそ!」といった、始まりからの怒涛の勢い...。
電子楽器、管弦楽器、打楽器、ダンサーを要した総勢37名からなるThe Mighty Galactic Empire(銀河帝国軍楽団)とともに贈る痛快なエンターテイメントは、ある時はおしとやかに、ある時は艶やかに、ある時は激しく魅せてくれて...。
まさに、激しく揺さぶられる快感に浸れる感動の一夜。
購入後の改めての鑑賞だけでは、物足りなくなりそう。
これからも楽しみだ。
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