コウノドリ 感動 DVD Blu-ray
本放送終了後も、静かなる笑いと涙にあふれる感動でいっぱいに...。
その大部分を占めるのは、これまで放送された医療ドラマと一線を画した、お産の現場にスポットを当てている"実録ドラマ(?)"として描いているからなのかもしれない。
特に、こんなに出産ってリスクが高いのかと驚かされることの連続だった。
すべての命が望んで生まれてくるわけでもなく、また整った環境に生まれてくるわけでもない。
細胞分裂を繰り返して形作られる赤ちゃんは、悲しい場合は、幾度となく繰り返される分裂の中で異常が発生して、障害を持って生まれてくることもあり得るし...。
なんの問題もなく、無事に生まれることが普通だと思われ、何か問題があると責められてしまう産婦人科の医師や看護婦、助産婦の方たちは、本当に大変なところで働いているんだなと感心したし、誰もがももっとお産という大きな出来事を大切にしなければならないのではないか、といった想いに...。
ただ、失礼ながら、少々釈然としないことがあるとするならば、膨大な漫画原作なだけに、ほかの連続ドラマ同様、最低全10話前後による約3ヶ月間前後の放送であることかなあ。
それゆえに、最終回はやや駆け足になってしまって...。
やはり1990年代初頭以来の長期化する不況あって、民放におけるスポンサー収入減少とともに、ドラマ制作の難しさが、未だに続いているということなんだよなあ。
しかしながら、それだからこそ皮肉にも、質の高い制作を手掛けたドラマが、末永く多くの人たちの心に浸透することになるから、ジレンマいっぱいに...。
いずれにせよ、ほぼ1話完結方式で、問題定義もしながら、深い人間ドラマを見せてくれたことで、今クールのドラマの中で一番感動させられた素晴らしい仕上がり。
赤ちゃんが無事に生まれてくれて、母子ともに健康であるということは、なんと奇蹟的で素晴らしいことなんだろう。
誕生のたびに、そう実感させててくれて、嬉しかった。
そして、主人公を演じた綾野剛はもちろんのこと、松岡茉優、吉田羊、坂口健太郎、山口紗弥加、星野源、そして大森南朋といった産婦人科医たちも、それぞれ魅力的に演じてくれて、誰もが新境地を開いたかのような感動も...。
2016(平成28)年3月下旬からのDVD/Blu-ray発売、待ち遠しいや。
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